【 自分の空き家、もういらない!⑤ 】 相続放棄しても管理義務は付きまとう

相続放棄しても、家の管理義務は残ってしまう

事例1

太郎さんはいろいろな事情を考慮して、父親一平の財産の相続を放棄しました。
太郎の弟次郎と三郎も相続放棄し、相続人全員が放棄したため、相続財産は全て国に帰属されました。

 

相続放棄してから3年後、太郎のもとに、父一平の家があった湖南市役所から電話がかかってきました。

「一平さんの所有していた家が一部倒壊し、他の箇所も倒壊危険性が高いので、対処してください」
という内容でした。

太郎は
「あの~、3年前に相続放棄して国に帰属されたので、もう私は無関係ですよ。調べてもらったら分かると思います」
と言って電話を切ろうとしたら、こう返ってきました。

「はい、相続放棄したことは知っています。ただ、次の管理人を決めていないですよね?
その場合は、管理義務はお父様の相続人さんに残るんですよ
なので、太郎さん兄弟の誰かが責任をもって補修してもらう義務があるのです」

え!なんで!相続放棄したのに何でそんな責任を負わないといけないの?!

そう、「相続放棄しても、建物の管理義務は残る」のです。

 

ボロボロの空き家を相続放棄したって、管理義務は相続人に残ってしまうため、その空き家の倒壊で誰かに危害を与えたら、相続人の責任になってしまうのです。

じゃあ、管理義務を逃れるためにはどうしたら良いのか?

家庭裁判所に申し立てて、『相続財産管理人』を選任してもらわないといけません。
これを選任するのがものすごく高い!!
財産の価値によりますが、100万円以上かかることもしばしば。
その相続財産管理人を選任しない限り、相続放棄したって一生管理義務が残ってしまうのです。
しかも、権利を放棄してしまっているので、売ることも出来ません。

管理だけし続けることになってしまうのです。

 

 

 

次回は、「相続放棄の手続きをしたのに、相続したことになってしまった」の巻です。